2010-01-01から1年間の記事一覧

旅路

船で川を下る。 見知らぬ女性6,7人と数日間の旅行に行く。最初は全員同じ部屋で生活していながらろくに会話もしなかった私たちだが「フェリシモ」という通販が好きという共通点が判明してからは少し壁が薄れた。最終日には頼んだものを全員で見せ合って交換…

断片

*** 友人と寺に行く。 寺の側にある寂れたゲームセンターを訪ねた。プレハブ小屋のような簡素な建物,緑色の床に時代遅れな筐体がぽつぽつと並んでいる。どこかで見た顔があると思ったら小学校の同級生のS君で,どうやら彼の母親がここの経営者らしい。彼…

空想学園(2)

クラスの42人は全員女子である。そのうち半分(いわゆるイケてる子達)は私のことをあまりよく思っておらず話すことはほとんどない。もう半分にもハブられているわけでもなかったがとりわけ親しい子はいなかった。だから私はいつも一人で誰かの側をふらふらし…

借りぐらし

SNSで知り合った中年の男と愛人関係になってしまい今は彼が借りてくれた部屋に住んでいる。といっても六畳ほどの古くて質素な和室で男がここに来ることはない(肉体関係を持った覚えもない)。いい加減縁を切りたくなったので恋人と暮らすことにした。幸い男…

MJ

大学の,映画館ふうの講堂と薄暗い廊下。 MJに告白された。お人形のように可愛らしい彼の恋人の顔が一瞬ちらついたがもしかしたら別れたのかもしれない。私はひとまず答えを保留にしたが不快感は露ほどもなかった。大学を出ようとするとMJが門のところで待っ…

毛虫

オレンジ色のぶよぶよとした質感の毛虫に触れるとそこがビリッと痺れたようになる。恋人が優しく取ってくれるのだが油断しているとまたくっついてしまう。はてな夢日記

ハムスター(2)

3匹のハムスターを連れて実家に帰る。一匹はオレンジ色であとの二匹はねずみ色に黒い縦縞の入ったやつである。やつらを仕舞うのに丁度よい籠を探したが一匹分しか見当たらず(ブッシュ・ド・ノエルのような形をした小さなプラスチックの籠である。三匹いっぺ…

祖母を困らせる,紫,夜。はてな夢日記

みずうみ

大きなプールは多くの人で賑わっている。そこから館内をしばらく歩きコインロッカーがずらりと並ぶ静かな通路を抜けるともう一つ泳げる場所に出る。プールというより森に囲まれた大きな湖のようなところで,いつ行っても人の姿を見かけなかった(係員すらも…

結婚式(2)

弟と二人で知人の結婚式に出席する。途中で別行動になったので私は気になっていた雑貨屋に行くことにした。パイン材を多く使った明るい内装の異国情緒あふれる店である。店内をじっくり見てまわると赤い編みベルトの素敵な腕時計を見つけたので売り子の女の…

彼と彼女

彼女はもともと斜視だった。彼氏は愛情とからかいをこめて「離れ目ちゃん」と呼んでいたが,彼女の手術は数年前に済んでいて今はもう目は離れていない。 彼女は駅の北口と南口で三人の中年の男に会った。心を開いたのはそのうちひとりだった。 彼氏とふたり…

結婚式

夕暮れ時のぬるりとした空気。恋人との結婚式の直前だというのに家族は未だ家でばたばたしている。私は私でドレスを着る前にもう少しスリムになっておけばよかった(チューブトップタイプなので太い二の腕が丸だしなのだ)という後悔ばかりしている。はてな…

空想学園

学園祭の準備が始まっている。駅から直結の近代的な造りの通路が校庭をぐるりと囲んでおり,朝の通学時にそこを歩くと校庭の中央に二畳ほどの広さの小さな屋根つきステージが見えた。 高校三年生の先輩は昨年の夏の夜に想いを伝えた相手に振られて以来自信を…

黒田

その日は黒田を家に呼ぶことになっていた。それなりに仲は良いがどこかあやしい感じがして心を許しきれない男だった。母も同じように感じたらしくしきりに何か起こるのではないかと心配していた。「大丈夫だって」私は母をなだめることで自分の不安をおし殺…

我が子

生まれて間もない我が子はログハウス風の薄暗い屋根裏部屋に置いてあって時々様子を見に行く。颯太という名の男の子である。忙しさにかまけ時には丸一日以上放置してしまうこともあるが,それでも私の姿を見ると顔をほころばせるので胸が痛む。はてな夢日記

終末

家具屋の地下室,吸わない煙草は林檎ジュースに浸しておく,猫の女の子,青と緑しか売っていないタイツ屋,バスで鼻唄,GRAPEVINE「ぼくらなら」(PVでは親子3人が校庭でキャッチボールをしている)。はてな夢日記

ストーキング

猪,モモコ,弟と遊んだ帰り道に夜の住宅地を歩いていた。家の近くまで来たあたりで見知らぬ老婆が話しかけてきた。背丈は子供のようでいかにも人の良さそうな顔をしているが私はなんとなくいやな感じがした(痴呆の老人に似たものを感じた)。案の定我が家…

地震

弟とふたりで留守番していると大きな地震があった。不安になり弟の部屋に行くと普段気丈な彼がひどく怯えておりなんだか可哀想になってしまった。 レースのカーテンから差し込む陽光。はてな夢日記

乳首

乳首の周りにブツブツしたものが大量にでき,今ある場所の少し上にもうひとつ乳首が出現していた。おまけに元あった左の乳首が米ほどの大きさになり消えてしまいそうである。恋人に気味悪がられないか,そればかりが心配だった。はてな夢日記

サンセット

友人の兎男が死んだ,今しがた。さっき会ったばかりだった。詳しいことはわからないが豚と一緒に海に入って死んでしまったようだ。彼の透き通る肌,黒目がちな目が笑うと流線形になるのを思い出して虚無感にとらわれる。 海に立つ絶壁の下のほうにできた小道…

死は間近

草原,青空,続く線路?。 疲れ果てて眠っている。誰か帰ってくる気配がしたかと思うと足元のほうの襖が開いた(実家の和室だ)。母だ。「おかえり」と口にしようとしたが声がかすれて音にならない。身体がひどくだるく手足を動かすこともできない。母が近く…