ゲームセンター

友達数人と細長いビルの中のゲームセンターに行く。私は最上階にあるクレーンキャッチャーに欲しいものがあると知っていたがたどり着くまでは素知らぬ顔をしていた。最後の階段を上ってすぐのところにやはりあった,携帯ゲーム機のいわゆるパチモンだが私はこれが欲しかったのだ。カードくらいの大きさに白黒の液晶画面(点滅していたから多分動作に問題はないだろう)がついていてポケベルのような見た目である。これを狙うと言うと案の定数人は引いたようで奥の筺体を見に行ってしまったが山田さんだけは一緒になって見入ってくれた。三つあるクレーンのうち二つはサンプルクレーンでまばらに並べられている景品を掴んで持ち上げたり離したりしている。これなら取れそうだといざ挑もうとすると狙っていた景品の位置がさっきと比べて少し動いている。おかしいなと思って見ていると小さな透明の筺体の中で景品がゆらゆら動いている。原因はすぐにわかった,近くにいた菅井さんだ。どうやらこの筺体は震動に弱いらしく菅井さんが筺体を様々な方面から眺めようと足踏みをした結果中の景品が動いてしまったらしい(なんといい加減な)。私は別に景品がどこにあろうとも構わなかったのだが菅井さんは申し訳なく感じたらしく,景品を元の位置にずらそうと筺体の位置を動かし始めた。筺体の後ろ側にあった電気ストーブを切ってどかしスペースを広くとったところでその向こうにあったドアが開いた。大柄の太った60代くらいの女はいやな目つきでこちらを一瞥し,電気ストーブをなぜか倒した状態にしてスイッチを入れ私たちの脇をすり抜けていった。多分どこかから私たちが勝手をやりすぎていたところを見ていたのだろう。なんとなく後味の悪さが残った。
はてな夢日記